門司の白野江植物公園で菊花展が開かれていました。
可憐で可愛らしい花もあれば、雅やかで美しい花もあり、見ていて心が和みました。
菊の花を観賞していると、百人一首に収められている歌が、ふと頭に浮かんできました。
小倉百人一首 第29番 凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)
心あてに 折らばや折らむ 初霜の 置きまどはせる 白菊の花
(現代語訳)
「折るならば、これと定めて折ってみようか。一面に降りた初霜で、
どちらがどちらなのか見分けにくくなっている白菊の花を。」
引用:吉海直人 監修『こんなに面白かった「百人一首」』 PHP文庫 2010年 98頁
秋も終わりに近づき、冬の訪れを告げるかのように降りた真っ白な初霜。
そんな寒さの中、静かに佇む白菊の花。
ハッとするような、その美しい光景を歌に詠む作者の姿を思い浮かべました。
これから、どんどん寒くなっていきますので、
皆さん、霜が降りる前に、しっかり冬支度をしましょう!
投稿者 佐藤